【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】昔のお友達

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(この辺りも、ずいぶん変わったのう・・・。)

 

「あ、ボク、山本さんの家は知ってるかの?」

 

「うん。知ってるよ。」

 

「すまんが、そこへ連れて行って欲しいんじゃが・・・。」

 

「いいよ。」

 

「ありがとう。昔のお友達に、お経を挙げに行きたいんじゃ。」

 

「お坊さん?」

 

「ああ。そうだよ。」

 

 

「ずっと昔に約束したんじゃよ。ずっと昔にのう・・・。」

 

「・・・ふーん。・・・あそこ!赤い屋根の家だよ。」

 

「おお。そうかい。ありがとう!とても助かったよ。」

 

「うん。じゃあね!」

 

「じゃあの。ありがとう。」

 

「・・・。・・・。こっちこそ、ありがとうね。」

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

語り手は話し方からしてもそこそこ良い歳になっている。

 

また、案内してくれた子も『ボク』と呼ばれるくらい、

幼い子なのだろう。

 

この幼い子が

 

『・・・。・・・。こっちこそ、ありがとうね。』

 

という言葉を最後に残している。

 

話し方からしても幼いこの『ボク』は

「山本さんを供養してくれてありがとう!」

などとは思わないだろう。

 

むしろ亡くなった山本さんの生まれ変わり(もしくは本人の幽霊)であり、

遠い昔の約束を覚えていてくれていたことに

『ありがとう』と言っているのだろう。

 

生まれ変わりなどはオカルトではあるものの、

非常にほっこりする話である。