ある日の夕暮れ、一人の少女が通りを歩いていると、杖をついた盲目の男が声をかけてきた。
「この手紙を靴屋さんに届けてくれませんか?」
少女は困っている人を助けたいという思いから快く引き受けた。
男との別れ際、何気なく振り返ってみると、盲目のはずの男が杖を使わずにシャキシャキと歩いている。
不審に思った少女は、靴屋には行かずに警察に手紙を届けた。
少女の話を聞き、手紙の内容を読んだ警察は、すぐに靴屋を家宅捜索した。
靴屋には大きな冷蔵庫があり、中から肉の塊が見つかった。
食糧難の時代に靴屋が肉の塊を保管していることなどあまり考えられないことだ。
警察の取調べに靴屋の夫婦は、肉の塊は誘拐した子供たちだと白状した。
少女に渡された手紙にはこう書かれていたという。
「今日の分は、これで最後」
【解説】
靴屋さんに手紙を届けていたら少女は殺され、
肉の塊となっていたことだろう。
それにしても、なぜ設定が『靴屋』なのだろうか…。
そして、気になる部分がもう一つ。
『今日の分は、これで最後』
今日の分は…ということは、
この日に何人かに手紙を渡し、
犠牲になった人もいるということ。
『すぐに靴屋を家宅捜索した。』
の「すぐ」というのがどれくらいの時間かはわからないが、
数時間程度だとしたらその間に肉の塊にしていることに。
(家宅捜索なので数日後の方が現実的に思えるが…)
もしそうだとしたら、手馴れすぎていて非常に怖いのだが…。
以上、勝手に妄想した部分の余談でした。