【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】会話を再開して下さい。

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最初の1人が退場させられると、円卓を囲んでいた彼の椅子もすぐさま片付けられ、4人になった僕たちの頭上からまた放送の声が流れる。

 

『会話を再開して下さい。』

 

「…いつまでこんなことやらせんだよ!?」

 

最年長と見えるひげ面の男が叫んだ。

 

『予定では最後の一人になるまで続けさせていただくつもりです。では、はじめ。』

 

しばしの沈黙の後、僕の隣の眼鏡を掛けた男が言った。

 

「めちゃくちゃだ」

 

「誰だってそう思ってますよ」

 

僕は頷いた。

 

「世の中何が起こるか解らないって言うけど、こんな…」

 

若い神経質そうな女が爪を噛みながら呟く。

 

「何も、俺たちじゃなくたって良いだろう!?」

 

またひげ面が叫んだ。

 

「うるさいな!」

 

眼鏡が怒鳴る。

 

「みんなそう思ってんだよ!」

 

「よ、よして下さい!」

 

女が立ち上がり、必死に取り繕った笑顔で取りなした。

 

「いつまでもこんなことやってられっかよ!!」

 

眼鏡は頭をかきむしった。

 

ひげ面が僕の方を睨み付ける。

 

「よぉ兄ちゃん、ずいぶん静かじゃねえか」

 

「彼は、」

 

眼鏡も冷ややかな視線を僕に向けてくる。

 

「なるべく余計なことを言わないようにして、私たちが脱落するのを待ってるんです」

 

釈明しようとしたが、何を言っても火に油を注ぐだけの気がした。

 

「…すいません」

 

気づいたのは頭を下げた後だった。

 

血の気が引いていくのが解った。

 

最初の時と同じブザーが部屋に鳴り響く。

 

「い、いや!今のは…」

 

僕はスピーカーに向かって叫んだ。

 

引きずられながら僕が最後に見たのは、他の3人の同情と安堵の入り交じった笑みだった。

 

最初の男を見送りながら、自分もあんな顔をしていたのかなと僕は思った。

 

『はい、会話を再開して下さい。』

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

円卓を囲んだ4人はとあるゲームをしている。

それは、しりとりで会話をして間違えた者から脱落していくというもの。

会話だけを抽出すると以下のようになる。

 

 

スピーカー『会話を再開して下さ。』

 

ひげ面「…つまでこんなことやらせんだ!?」

 

スピーカー『定では最後の一人になるまで続けさせていただくつもりです。では、はじ。』

 

(しりとり開始。始めの語は「め」)

 

眼鏡「ちゃくちゃ

 

僕「だってそう思ってます

 

女「の中何が起こるか解らないって言うけど、こん…」

 

ひげ面「も、俺たちじゃなくたって良いだろ!?」

 

眼鏡「るさいな!」 「みんなそう思ってんだ!」

 

女「、よして下さ!」

 

眼鏡「つまでもこんなことやってられっか!!」

 

ひげ面「ぉ兄ちゃん、ずいぶん静かじゃねえ

 

眼鏡「は、」 「なるべく余計なことを言わないようにして、私たちが脱落するのを待ってるんで

 

僕「…いませ

 

(しりとり終了)

 

 

脱落した者がどうなるかは分からないが、どうせろくでもないことだろう。