【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】完全な存在

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俺は先程、
おばあちゃんを助けて
交通事故に巻き込まれて死んだ。

 

死んだときは一瞬だけ激痛が全身にはしり、
その後体が浮くような感覚がした。

 

死なんて経験したことないから、
すべてが新鮮に感じた。

 

あー、でもまだ生きたかったな。

 

自殺者みたいに思われてたら嫌だしな…

 

生き返れないかな…

 

そんなことを考えていると、
神様のいるところに到着した。

 

神「そなたは、
見ず知らずの他人のために命を投げ出したのか?」

 

俺「はい」

 

神「その勇気を称え、
もう一度そなたを生き返らせてやろう」

 

俺「もう一度生き返っても、
また同じように死ぬので遠慮します」

 

神「では、そなたを不老不死の完全な存在にしてやろう」

 

この言葉を聞いた瞬間、
真っ暗でとても狭いところで目が覚めた。

 

暖かくて、心地いい。

 

集中治療室だろうか。

 

まぁいい、もう一眠りしよう。

 


急に明るくなって、
しかも周りがうるさかったので目が覚める。

 

なんだよ、みんないるんじゃん。

 

なんでみんなぽかーんとしてるの?

 

家族はみんなして拝んでるし(笑

 

でもなんでみんな少し怯えてるんだ?

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不老不死で完全な存在になった語り手。

 

その語り手は火葬の最中に復活した。

 

でも、不老不死なだけでなく、

完全な状態なため、

火葬も温かいくらいにしか感じない語り手。

 

それで納骨の際に開けてみると、

生身の語り手が普通に生きていた。

 

焼かれる前はぐちゃぐちゃの轢死体だったのに、

火葬が終わったあとは完全な状態で生きている。

 

人によっては幽霊だと思うだろうし、

人によっては化け物だと思うだろう。

 

だから、みんな語り手に怯えている。

 

 

火葬ですら温かいとしか感じない不老不死。

 

自分一人だけ生き延び続けることになってしまうが、

痛みを感じないのはそれは羨ましいかもしれない…