草木以外何も無い無人島に、
誘拐された子供が連れて来られた。
子供はガムテープで口を塞がれ、
手と足を縛られた
犯罪者に
「ごめんなさい。許してください」
と言うと、
彼は怯えた目をして手の縄を解こうともがいた。
──1ヶ月後、子供の居場所を突き止めた警察と救護班がやって来た。
子供の服や顔は血まみれだったが、
幸い命に別状はなく生きていた。
泣きながら抱きついて来た子供に話を聞くと、
「おじちゃんはね、
お腹空かせてお魚を取ろうとしたら海に流されちゃったの」
と言った。
【解説】
誘拐して無人島まで連れてきたものの、
子供に逆に捕まり、拘束されてしまった。
もし子供がガムテープで口を塞がれていれば
『ごめんなさい。許してください』
という口に出すことはできない。
『子供はガムテープで口を塞がれ、
手と足を縛られた』
の間に改行があり、その後、
『犯罪者に』
と続いているのは、
ガムテープで口を塞がれ、
手と足を縛られたのは誘拐犯だから。
草木以外何もない無人島なので、
まともに食料がなく、
子供は誘拐犯を食べ、
海に流した。
子供が血まみれだったのは
誘拐犯を解体しながら食べたため。
誘拐犯は何のために
無人島に連れてきたのだろうか…?
そこが気になってしまう。