【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】悪夢

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暗い路地で、
私は何者かに追われている。

 

必死で逃げ回るが、
ヒールだったためにバランスを崩して倒れてしまう。

 

振り返ると、
月明かりを背にして男が立っている。

 

男の手にはナイフが握られている。

 

恐怖のせいか、
助けを求める声を出せず、
立ち上がることもできない。

 

男はそんな私にジリジリと近寄り、
ナイフを高く掲げ、振り下ろした……

 


そこで私は目が覚めた。

 

なんだ、夢か、とホッとする。

 

嫌に現実味のある夢だったせいか、
細部まで明確に覚えている。

 

最近疲れが溜まってたせいかな。

 

起き上がって大きく伸びをする。

 

寝汗はかいていないようだ。

 

さてと、
向こう岸で祖父母が手を振って呼んでいるし、
そろそろ行かなきゃ。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

語り手は殺されてしまった。

 

今いるのは三途の川。

 

 

祖父母が向こう岸にいることに驚いていないし、

『なんだ、夢か、とホッとする』

というのは、ただそれを思い込もうとしているだけのように思う。

 

祖父母のところに行けば

確実に戻れなくなるけれど、

語り手としてはそれで良いのかもしれない。

 

三途の川を渡ったらどうなるのだろうか?

 

それがちょっと気になるところである。