今日は、私(美咲)と健次(彼氏)と
健次の友人のカップル裕子と雅也とのダブルデートの日だ。
朝は車でウロウロして
昼はご飯を食べたりショッピングをした。
夜の予定がまだ決まっていなかった
『これからどうする?』
健次が言った。
すると雅也が
『俺の知ってる心霊スポットに
山小屋みたいな所があるんだけど、行こう?』
と言い出した。
私たちは、
『うん…』
と微妙な返事。
しかし、話は進み、
夜の予定は肝試しみたいになった。
心霊スポットの山小屋に行くには、
山道を通る。
道は険しく、とても霧が強い。
健次は安全運転をしていた。
しかし、霧で前が見えなかったのか、ドンっ!
急に車に衝撃が走った。
私は病院で目が覚めた。
周りをみると、
裕子と雅也がいた。
『あっ美咲。大丈夫?
3日も寝たきりだったよ?』
と裕子が私に問いかける。
私は
『うん大丈夫、それより健次は?』
と言った
裕子と雅也が急に黙った…。
私は
『何?どうしたの?』
と聞いてみた。
すると雅也が
『あの事故で健次は死んだよ…
俺らと同じ病院に運ばれたけどほぼ即死だって』
と悲しそうに言う。
私は、信じられなかった。
すると、健次の声がした。
『美咲…、美咲…』
私は裕子と雅也に
『今健次の声がしたよ?』
と言う。
しかし、
『健次くんは、もう死んだの』
と裕子が言う。
するとまた、健次が
『美咲…戻ってこい…』
と私に問い掛けてくる。
私は、
『行かなきゃ健次が呼んでる』
と言い病室のドアを開け
健次の亡くなった病室に行こうとした
私の病室のドアを開けようとしたら、裕子が
『ダメだよ行ったら、
健次くんは美咲をあの世に呼ぼうとしてるんだよ?』
と必死に止めてきた
しかし、私は自分の病室のドアを開けた。
すると、裕子と雅也が急に笑い出した。
私はまた気を失い真っ暗になった。
しばらくすると、健次の声
『美咲…おいっ美咲!』
今度ははっきり聞こえる。
私は目を開けた。
周りには、健次とお医者さんの姿しかない。
あれ?裕子と雅也は何処…?
【解説】
健次はあの世に呼ぼうとしているわけではなく、
この世に呼び戻そうとしていた。
友人二人は逆に
あの世に呼び込んでいた。
語り手はあの世に呼び込んでいた友人二人のことを
これからどう思うのだろうか…?