【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】行列

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閑静な港町の外れを一人歩いていると、
長蛇の列が目に入った。

 

最後尾の人に何の行列なのか訊いてみたが、
軽く一瞥されただけで答えてくれなかった。

 

持ってきた地図に目を落とすと、
どうやらこの先は岬になっているようだ。

 

きっと景色が良いのだろうと一人合点し、
私もその列に続く事にした。

 

並び始めて数十分、
列が進んでいるのはいいが、
左右は切り立った崖になっていた。

 

もはや人一人分の道幅しかない細道で、
一歩間違えば転落してしまいそうだ。

 

私の後ろにも多くの人が並んでおり、
引き返す事もできない。

 

一体この行列の先は、
どうなっているのだろうか……?

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『どうやらこの先は岬になっているようだ』

岬へと伸びる狭い一本道。

 

一人分の道幅しかないため、

引き返すこともできないし、

誰も引き返してきていない。

 

つまり、この長蛇の列は

飛び降り自殺を行おうとしている者たちの行列だった。

 

そのため、戻ろうにも戻れない語り手は

自ら飛び降りなくても

後ろに押されて語り手は死んでしまうことになるだろう…

 

 

『最後尾の人に何の行列なのか訊いてみたが、
軽く一瞥されただけで答えてくれなかった』

とあり、

最後尾の人でも驚かずに並ぶということは、

おそらく自殺志願者達が申し合わせてきたのだろう。

 

しかし、日本人は

行列が気になって並んでしまう人がたくさんいる。

 

語り手もその一人。

 

なので、この行列には

死ぬ気がなかった人も大勢含まれているだろう…