「ねぇ、何色が好き?」
少女が隣の人に聞いた
そいつは「青」と答えた
次の日そいつは海に溺れて死んだ
少女「ねぇ、何色が好き?」
とある女子は「赤」と答えた
次の日そいつは部屋が血で真っ赤になるように殺された
少女「ねぇ、何色が好き?」
少年は「茶色」と答えた
少年は土に埋められて死んだ
少女「ねぇ、何色が好き?」
少女は俺の母に聞いた
「色なんて別に気にしてないよ」
次の日母は目を抉られて死んだ
葬式の日、
近所のオバサン達が話をしていた
「やぁねぇ~最近不吉なことばかりで…
そういえば、亡くなった奥さんの隣の家のお子さんも
まだ見つかっていないそうよ~」
「やぁねぇ~………」
あぁ、茶色が好きって言ってた子か…
全くオバサンって、
どうしてこう噂話が好きなんだろうな
少女「ねぇ、何色が好き?」
少女がオバサン達に聞いていた
「…またか」
【解説】
『やぁねぇ~最近不吉なことばかりで…
そういえば、亡くなった奥さんの隣の家のお子さんも
まだ見つかっていないそうよ~』
『あぁ、茶色が好きって言ってた子か…』
茶色が好きと言った子はまだ見つかっていないのに
『少年は「茶色」と答えた
少年は土に埋められて死んだ』
と、語り手は少年が埋められて死んだことを知っている。
つまり犯人は語り手である。
少女は純粋に好きな色を聞いているだけ。
語り手は毎回その好きな色を
その場で聞いているのだろうか?
語り手と少女の関係性がわからないが、
なんだかストーカーのようにつきまとっているイメージが
頭の中にできてしまった…