俺が厨房の頃の話。
仲のいい5人組みたいな感じの中に二人霊感のあるヤツが居たんだ。
一人はなんとなく分かる子、もう一人は霊の性別とか見た目まで分かる子。
で、放課後そういう話をしていたんだが、誰かが
「降霊やってみようよ!!」
とか言い出した。
みんな興味津々でやろうってなったけど、
降霊なんか誰もやり方をしらなかった。
そんなか霊感のある子を中心に輪になって
よくわからんがそれっぽい事を延々とやっていた。
結局、何も起こらなかったんだが、
俺、そのときカセットテープのレコーダー持ってて、録音してたんだよ。
でも場所が悪かったのか音声が全く入ってなかったんだ。
話し声とか物音とか何もね。
でも一つあることに気づいた。
周りの音が無いって言っても、録音してると小さい「サー」みたいな、
砂嵐みたいな音が入るやん?
でもそれには何もはいってなかったんだよね。
60分いっぱいとったけど本当に確かに動いてたはずなのに何も入ってなかった。
で、たまたまだろう~ってなって、帰宅した。
数日後俺は録音したいラジオがあってつぉの何も入っていないテープに録音した。
そのテープにはそのラジオ番組しか入っていないはずなのに、
ラジオの入っていた10分後くらいにかすかに笑い声が入っていた・・・
学校で聞いたときは何も入っていなかったし、
ラジオ録音以外に入れてないし、そのときの5人組の声でもなかった・・・
【解説】
『周りの音が無いって言っても、録音してると小さい「サー」みたいな、
砂嵐みたいな音が入るやん?
でもそれには何もはいってなかったんだよね。』
語り手は録音したA面を巻き戻さずに、B面を聞いていた。
そのため、何も音がしていない。
そして、この語り手はまたA面にラジオを録音している。
『ラジオの入っていた10分後くらいにかすかに笑い声が入っていた・・・』
ということは、
降霊の時に本当に本当に霊がやってきていたということ。