私は友達がいない、
人見知りなうえお喋りも苦手で輪に入っていくのが苦痛だった
だから自然とクラスメートからイジメの標的になった。
でもそれは自分に問題がある
私がこんな性格だから皆も嫌がるのは分かっていた。
だから頑張って輪に入ろうと密かに考えた
実は私はモノマネが得意だ。
何人もの人間の声色を本人そっくりに真似ることができる
この特技を使って輪に入るキッカケを作ろう。
どうせならクラスメートのほうがインパクトあるね
さっそくシナリオ作って録音して皆に聞かせよう、
どうせならドラマっぽい感じがいいかな
数日後
大成功、私に友達ができた。
色んなクラスメートのモノマネをしたのが良かったかな?
でもどの子も
「あの子とは絶交した。陰であんなこと言う子だなんて思わなかった」
と怒ってる
【解説】
語り手はドラマっぽいシナリオを作って、
クラスメートの声で録音した。
シナリオを作ったということは、
おそらくクラスメートが複数人で話している内容なのだろう。
『陰であんなこと言う子だなんて思わなかった』
と言っていることから、
クラスメート同士で悪口を言い合っているような内容だろうか。
ドラマっぽいシナリオでの悪口であれば、
相当ひどいもののように思う。
その内容を録音し、
クラスメートに聞かせたものの、
あまりに似すぎていたのだろう。
クラスメートたちは本人が言っていると思い、
語り手が真似たクラスメートは皆嫌われた。
(もしかしたら全員分あったのかもしれないが…)
どのようにしてクラスメートたちに
録音したものを聞かせたのかはわからないが、
語り手にこのような特技があることを
クラスメートは知らないのだろう。
そのため、クラスメート同士の仲が悪くなった結果、
語り手に友達ができた。
イジメの標的にもなっていた語り手。
他の人と絶交したからと
語り手に近寄ってくるこのクラスメートたちを
私は正直恐ろしく思ってしまうのだが…