A「ねえねえ、ちょっとこれ見て。」
B「わあ、この前の修学旅行の時に私が取った写真じゃない!」
A「うん、現像したんだ。」
B「それにしても、たくさん撮ってたんだねえ。」
A「あんたは、ちょっと珍しい物を見るとすぐに夢中になって撮るからね。」
B「ええ、そんなに夢中で撮ってたかな。」
A「撮ってたわよ。私達にも撮らせてって言っても自分だけでカメラ独占してたくせに。」
B「そうだったっけ。記憶にないなあ。」
A「本当だってば。この写真見てみなさいよ。
私が声をかけてるのに、振り向きもしてないじゃない。」
B「あホントだ、ゴメンゴメン。でも真横を向いて何を撮ってるんだろうね。」
A「あんた、自分が撮ってた物くらい覚えておきなさいよね…。」
【解説】
『私達にも撮らせてって言っても自分だけでカメラ独占してたくせに。』
Bがカメラを独占していた。
にも、関わらずBが
『真横を向いて何を撮ってるんだろうね』
という一言。
カメラを独占していたため、
そのような写真が撮れるはずがない。
修学旅行のため、別の人が撮った…とも言いたいところだが、
現像したカメラはおそらくこの一個だけ。
このカメラから現像されてくるということは、
このカメラを経由して撮られたということ。
Bが持っているのに…。
果たして何者が撮ったものなのだろうか??
それにしても、今の時代はスマホで十分な画質の写真が撮れるので、
カメラで揉めることもあまりなくなったんでしょうね…。