あるところに、
一人の有名な作家がいた。
その作家はとても金持ちだ。
しかし、最近その作家はスランプに陥ってしまい、
全く良い作品ができないでいた。
作家:「最近全く良いストーリーが思い付かないんだ・・・」
助手:「時間はたっぷりあります!
ゆっくりじっくり考えれば
きっと良いストーリーが思い付きますよ!」
作家:「しかし、集中力が落ちてきて、
周りの物音が気になってしまいペンが進まないんだ・・・
そうだ!完全に音をシャットアウトする
特別な部屋を作ってくれないか?」
助手:「わかりました」
しばらくして、部屋は完成し、
その作家は満足げだった。
早速その作家はそこで小説を書くことにしたが、
何かの音がする。
外からは入って来ないはずなのに・・・
その音は何日も続き、
その作家もストレスがかなり溜まって、
「うるさい!!!・・・」
音は止まった。
後日その作家は遺体で発見された。
【解説】
語り手は完全防音の部屋にいるため、
自分の音が際立って聞こえていた。
そのため、心臓の音が聞こえ、
それがうるさくなり、
自殺してしまった。
自殺する気はなかったのだろうが、
うるさいと思って思わず刺してしまったのだろう。
静かなところだと
心臓の音に耳を傾けてしまうが、
心臓の音を聞いていると気持ち悪くなってしまうので
正直聞きたくない…