俺は何の取り柄も無い
35歳のごくごく普通のサラリーマンだ。
唯一の自慢っつたらあれだ、
20歳まで暴走族の総長やってたんだぜ(^_^)v
今日は久しぶりに休みが取れたので
暴走族時代のツレと二人で海釣りに行くことになった。
まぁ海釣りって言っても船で行ったりするわけじゃなくて、
岩場で釣るだけなんだけどな(笑)
目的地に着き、
どっちが多く釣れるか勝負することになった。
「じゃあ俺はあそこら辺で釣るわ!お前は?」
「ん~あそこにしよっかな~」
なんだ近いな(笑)
では早速始めますか!!
数時間後…
「20匹も釣れたぜ!あいつはどうかな?」
気になって覗くと、
最低でも50匹以上は釣り上げていた。
ちくしょう負けてる…うかれやがって(-_-;)
1匹も釣れなくしてやりてぇ(笑)
その時どこからか声がして…
「お前の望みを1つだけ聞いてやる。何でも言え!」
「何でもいいのか?」
「ああ。もちろんだ!」
「だったら、あいつ!釣れなくなってほしい!」
「よしわかった!」
それからしばらくして…
あいつホントにあれから1匹も釣れてないな(笑)
グレて寝てやがんよ(笑)
じゃあ俺は用事もある事だし先に上がらせてもらおう!
寝てるとこ邪魔しちゃ悪いし
先に帰ることは言ってあるからいいよな(^^♪
【解説】
神様は
『釣れなくなってほしい』
を
「ツレ亡くなってほしい」
と解釈して、ツレを殺した。
神様の解釈も恐ろしいけど、
人の邪魔をするようなお願い事をする語り手も怖い。
ツレが死んでいることに気づかず、
そのまま先に帰るのであれば、
語り手がツレを殺したことにさせられないだろうか…?
この後どうなるのか
少し気になるところである。