【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】裁き

スポンサーリンク

『次の者、生きている間にした事を述べよ』

 

「私は定年まで、
バス運転手を無事故で貫き通しました」

 

『なんという悪業だ!地獄に連れていけ』

 

「そ、そんな!」

 

『次、お前のした事を述べよ』

 

「私はささやかながら、
植林に貢献しました」

 

『素晴らしい。
天国に連れていきなさい。
次の者、述べよ』

 

「俺は、戦地で多くの敵兵を殺しました」

 

『いい行いだ。この者も天国行きだ。次』

 

「僕は医者として多くの人命救助に関わりました」

 

『これ以上ない悪業だな。
文句なく地獄行きだ』

 

「どうしてですか!
僕の行為はどう考えても善行じゃないですか!」

 

『うるさい。早く連れていけ。次だ』

 

「俺は通り魔として名を売るため、
たくさんの人間を無差別に殺した」

 

『よろしい、天国行きにしよう』

 

「神よ、ひとつ聞いてもいいか?」

 

『なんだ?』

 

「なぜ人を助けた前の者は地獄行きで、
人を殺した俺は天国行きなんだ?」

 

『お前は人という物差しで善悪を見ているのだろう?
だが神にとっての善悪は、別の物なのだよ』

 

「はあ……」

 

『さぁ、もう行きなさい。
次の者、生きている間にした事を述べよ』

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神は地球の視点から善悪を測っていた。

 

地球にとって一番害になるのは人間であるため、

その人間を減らした者は天国行き、

環境を汚す行為や人間を生き永らえさせる行為をした者は

地獄に落とされた。

 

 

人を殺してはいけないというのは

あくまでも人間の善悪。

 

人間以外の視点で見ると、

ほとんどの面で悪とみなされてしまいそうな気がする。