有る場所で二人の女性がテーブルを挟んで座っている、
其処には湯気を立てた紅茶が二つ。
「Ｆ！何のようなの？」
「Ｙさん、Ｂさんを裏切って踏みにじったお詫びをしてください」
「私が誰と付き合おうが勝手でしょ！」
「Ｂさんは今傷ついています」
Ｆと呼ばれた女性は
スプーンでＹの紅茶をクルっとかき混ぜた
すると紅茶が
わずかだが黒ずんでいく・・・。
「何よこれ！？」
「貴方は甘いほうが好きなので甘くしただけですが・・・。」
「冗談じゃないわ！」
「じゃあ、私のと取り替えますか」
「当たり前でしょ」
二人が同時に紅茶を飲み始めた途端
Ｙが苦しみ始め・・・・。
「意外とあなた頭が悪いのね・・・」
Ｆは黙って取り替えた紅茶を飲んでいた。
「さてと・・・
人も死ぬと仏になるというけど
これは生ゴミだから早めに溶解処分しないとね・・・。
Ｂさんもこれで心を癒してくれるといいんだけど」
【解説】
Ｆは自分の紅茶に毒を仕込んでいた。
Ｂを裏切ったＹに対して
「詫びさせる」態度をとることで、
敵対している意思表示を見えつけた。
そこで、Ｙの紅茶の色を露骨に変えてＹを怯えさせることで、
自分の紅茶と取り換えさせて
Ｙに毒を飲ませることに成功した。
この時紅茶の色を黒くしたのは
『貴方は甘いほうが好きなので甘くしただけですが・・・』
と言っていることからも「ハチミツ」を入れておいたのだろう。
Ｆは言葉遣いは丁寧だが、
『これは生ゴミだから早めに溶解処分しないとね・・・』
などと怖い言葉を吐く。
腹黒と言うか…
正直怒らすと怖いタイプなので
できる限り関わりたくない人である…
この話を読んで
紅茶にハチミツを始めて入れた時に
紅茶が黒く変色して恐怖を感じたことを思い出したなぁ…
全くの無知だったから恐ろしかった…
