ガキの頃、田舎の実家で死にかけた話をする。
お盆で実家に帰っていた俺は、仏様に挨拶して居間に行こうとした。
すると俺は、仏間から居間に向かう廊下で、落ちてる物を見つけた。
まんじゅうだった。
仏様へのお供えの残りが、たまたま廊下で落ちたのだろう。
俺はまんじゅうが大好きで、誰も見ていないのを確認してからそれを拾って食った。
その後なんとなく気分が悪くなり、みるみるうちに体調が悪化した。
そして気づいたら、俺は病院のベッドの上で寝ていた。
横には、父と母が座っていた。
母は「変なもん拾うて食うからやで(笑)」なんて笑っていたが、
父は「マジで死んだかと思った。」って心配してた。
たった1回の拾い食いでここまで両親に迷惑をかけるとは。
その後、医者から何か心当たりは無いかと聞かれ、
拾い食いのことを正直に話した。
医者が言うには、
普通の食あたりでここまで体調が悪化するということは稀だそうだ。
どんだけ腐ったまんじゅうを食ったんだ、俺は。
拾い食いで死にかけることもあるから、マジでお勧めしない。
【解説】
語り手によると、この話の流れは
落ちてるまんじゅうを見つける
↓ ↓ ↓
誰も見ていないことを確認して拾い食い
↓ ↓ ↓
病院のベッドの上で意識回復
↓ ↓ ↓
母から「変なもん拾うて食うからやで(笑)」と笑いながら言われる
↓ ↓ ↓
医者に拾い食いのことを正直に話した
となっている。
ベッドの上で意識が回復したのだから、
拾い食いのことを話していない。
医者も意識が語り手が回復してから
拾い食いのことを話している。
にも関わらず、母は
「変なもん拾うて食うからやで(笑)
と拾い食いが原因だと知っていた。
原因を知っているのに医者に話していないのは
後ろめたいことがあるから??
医者から
『普通の食あたりでここまで体調が悪化するということは稀』
と言われているので、
もしかしたらこのまんじゅうに毒が盛られていたかもしれない。
まんじゅうが大好きだった
語り手に食べさせるため??
しかし、そうなると特に廊下に落としておく必要も
ないような気がするが…。
ホウ酸団子のようなものを拾い食いしてしまった、
という方がしっくりくる。
市販されているホウ酸団子のホウ酸を摂取すると
吐気、腹痛などの症状が出る。
これを自宅でホウ酸の含有量を多くした
ホウ酸団子を作れば、
倒れるくらいのものが出来上がる…かな?