友達が弟を驚かせようとして
弟の部屋の押し入れに隠れてたらしい
しばらくすると弟が帰宅したんで
『ワッ!』と出るタイミングを見計らってたんだけど
なんか様子が変だったらしく、観察してると
コートを脱いだ弟の背中に小さい人間が抱きついてたんだって
驚いたと同時に小さい人間が振り返って
目が合って気絶したらしいんよ
それで電話かかってきて
見間違いとは思えないから弟が心配なんだけど
気絶した時に腰を打ったのか腰が痛くて来てくれよ。と
で、嫌だったけど行ってみたら
そいつの腰に何かが抱きついてるの
目が合った、老婆だった
情けないけど、俺も気絶して気がついたら自分家
あれは全部夢だったのかな?
しかし腰が痛む
【解説】
語り手も友達と同じく腰が痛んでるため、
友達と同じ者に憑かれた。
しかし、弟は
『背中』『小さな人間』
そして、友達は
『腰』『老婆』
と異なっている。
『小さな人間』は『老婆』であり、
『背中』も『腰』の意味合いで言ったのかもしれないが、
もしかしたら、弟を引き合いに出して、
語り手に憑かせるためだったのかもしれない。