博士「ついに、ついに完成したぞー!」
助手「な、なにが完成したのですか?」
博士「フフフ、聞いて驚くな。物体転送装置じゃ!」
助手「な、なんだってー」
博士「原理は一般の物体転送装置の理論と同じでの、
座標Aから座標Bに物質を転送し、
その転送時に物質を一旦分子に分解し、
転送先で再構築するのじゃ」
助手「流石博士!
ところで、私を転送していただけませんかね?」
博士「ふむ、構わんが、どこにじゃ?」
助手「……更衣室なるところに」
博士「なるほど助手よ。お主も悪よのぉ」
助手「いえいえ、大官様には負けますよ」
博士「フフフ、では早速転送するぞぃ。
そこの装置の上に立てぃ!」
助手「了解です、博士!」
博士「ではいくぞ。あ、ポチッとな」
【解説】
助手は一度分解された後に再構築される。
一応再構築はされるものの、
それはあくまで人としての"器"と言えるものだけ。
体は再構築されるものの
中身まで戻るわけではない。
そのため、魂と呼ばれるものはないため、
意識や記憶といったものも入っていない。
そのため、ただの「助手の体をしたモノ」として存在することになる。
つまり、助手の体は存在しているものの、
助手事態は死んでしまうことになる。
仮にうまくいったとしても、更衣室に転送とか…
消えるわけではないのだから、
社会的に死んでしまうことになるだろう…。