【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】暑さ

ある暑い初夏の日。

 

空の夕焼けの紅さも無くなりかけてきた頃であった。

 

交番に1人の青年が飛び込んできた。

 

そこで番をしていた警官が、
どうしましたか?と聞くと、青年は

 

「私を逮捕して下さい」

 

と言った。

 

警官「何をしたんですか?強盗?殺人?ですか?」

 

青年「実は…飼っていたチンパンジーをこの手で殺してしまったんです!」

 

警官「ほう。
しかしチンパンジーを殺した位じゃ逮捕は出来ませんなぁ。
大丈夫ですよ。
安心してお帰り下さい」

 

青年「しかし、何かとんでもないような事をしてしまいそうなんです!」

 

警官「こう暑いと誰もがそんな気持ちになりますよ。」

 

青年「しかし…私不安なんです!」

 

警官「ふむ。話してスッキリするならここで話を聞きましょう。
ただしお話し終わったらお引き取り下さい」

 

青年「はい。では話します…」

 

警官は適当に相槌をうちながら話を聞いた。

 

青年「私は生まれつき暑いのが苦手で普通の人よりも多分暑いのが苦手なんで、
毎年夏はとても苦労していました。
しかし、昔の夏。
今日のように暑い日に部屋に入って来たアリを潰しました。
すると嘘のようにスッキリし、その夏は快適に過ごせました」

 

警官「ふむ」

 

青年「しかし次の夏も暑かったので、またアリを潰しました。
しかし、ちっともスッキリません。
イライラしたので木にいたカナブンを潰したら
スッキリして夏を過ごせました」

 

警官「ほう」

 

青年「ここまで来ると私も勘を掴めました。
次の夏にはカブトムシ、次の夏には金魚。
ここで私は来年のためにペットにカメを飼いました。
勿体ないので殺さないかもと思っていましたが、
いざ夏になるとカメを殺してしまいました」

 

警官「うんうん」

 

青年「そしてその年に犬を飼いましたが、また殺してしまい、
犬を殺したその年に猿を飼いましたが
飼ってみると意外に可愛いモノです。
今回は殺せないと思ったんですが、
やはり去年に猿を殺してしまいました…」

 

警官「なんだ。
猿を殺したのは去年の話だったのか」

 

青年「そうなんです。
今にも自分は何かをしてしまいそうです!
私を逮捕して下さい!」

 

警官「さっきも言った通り、
あなたを逮捕はできませんよ。
お引き取り下さい」

 

青年「…そうですか…分かりました」

 

帰ろうとする青年に警官は何気なく聞いた。

 

「結婚はしてるのかね?」

 

青年「えぇ。昨年の夏に結婚して…」

 

 

【解説】

 

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【意味怖】龍さん

俺の名前は龍。

 

この街で1番喧嘩が強い!

 

絶対の自信がある。

 

タイマンも負けなし。

 

1人で20人とやった事もあるが、
それも全員叩きのめした。

 

もともと体格に恵まれているのもあるが、
実は痛みを感じねぇんだ。

 

そのおかげでひるんで隙をみせたりもしない。

 

この特別な体質のおかげで、
俺はやりたい放題だ。

 

力で屈服させグループも作った。

 

舎弟は俺の言う事はなんでも聞く。

 

すげー気分がいいぜ、まるで王様だ。

 

なんて事を考えてたら俺の部屋に舎弟がやって来た。

 


コンコン

 

「龍さん風呂が沸きました!」

 

「おぉう!悪りぃな」

 

風呂は俺の大好きな時間だ。

 

そして風呂に入る前に絶対に牛乳だ。

 

舎弟が風呂を沸かし忘れたり、
牛乳を忘れたりしたら歯止めがきかねぇくらいキレるほどだ。

 

それで昔、1人殺っちまったっけな(笑)

 

そんな昔の事を思い出しながら俺は浴槽へ向かった。

 

「おぉいい湯加減じゃねぇか、
あいつには後で褒美でもやるか」

 

疲れていたのか
浴槽に浸かって数分で眠ってしまった。

 

……………

 

舎弟A
「おい、龍さん全然風呂から出てこねぇな」

 

舎弟B
「かれこれ3時間ぐらい経つか?寝てんじゃねぇのか?」

 

舎弟C
「さて俺達はもう自由だ、さっさとズラかるぜ」

 

舎弟B
「C、お前なにが言いてぇんだ?話が見えて来ねぇぞ」

 

舎弟C
「まぁ今に分かるさ、取り敢えず帰るぞ」

 


舎弟Cのおかげで
皆が本当に自由になったと分かったのは数日後の事だった…

 

 

【解説】

 

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