【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】よりよい世界

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ある科学者が一つのコンピューターシステムを作り上げた。

 

世界がより良いものになるため、
技術や文明の発展を演算するというものだ。

 

コンピューターシステムは、
起動から数日間は反応を示さなかったのだが
それ以降のレスポンスは早かった。

 

まず数年で、
現在使用しているテクノロジーが格段にレベルアップした。

 

それに伴い人々の生活も格段に便利になった。

 

つい数年前まで不可能とされていた、
人々の夢物語が現実となり
コンピューターによって
「不便なき世界」が実現した。

 

またコンピューターは富むもの貧すものを差別することなく、
その恩恵を与えた。

 

初めこそは裕福な人は貧民と同じ扱いを嫌悪したが、
コンピューターがもたらす恩恵はとても優れていたため黙認した。

 

やがて嫌悪感も消えていき、
コンピューターによって「差別なき世界」が実現した。

 

また世界から差別と貧富の差がなくなり、
徐々に「争いなき世界」が構築されていった。

 

さらに多くの仕事はオートメイションとなり
外食や製造などの一般職から医療や研究などの専門性の高い仕事も
コンピューターが判断・業務するようになった。

 

こうして「労働なき世界」が実現した。

 

労働以外の雑務に関しても
コンピューターが人の代わりを務めるようになり
「苦労なき世界」が実現した。

 

そうして100年の月日が経過したある日
コンピューターは最後の仕事を果たし、
数年後に「より良い世界」が完成した。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンピュータが考えた

「よりよい世界」

とは

「人類のいない世界」

のこと

 

戦争などで地球に傷を負わせることなく、

人類を絶滅させる方法を考えた。

 

その結果、

全人類から生活力を奪い、

知識、知恵、考える力を奪い、

争う力を奪い、

仕事を奪った。

 

人類全てをニートのような状況においたことになる。

 

そして、100年の月日が経過した時に、

コンピューターは最後の仕事として、

コンピューターの稼働を止めて、

蓄積していた全データを消去した。

 

今までずっとニート状態だった人類に

そのコンピューターを復活させることができるわけもなく、

何もする力のない人類はそのまま絶滅した。

 

 

よくSFなどでコンピューターが人類を裏切る今回のような状況は

いずれ現実となるのだろうか?

 

現実になるとしても、

見ることのできないくらい先の話か…