医学部時代の友人から連絡がきた。
「恋人の腹部に腫瘍ができてしまったんだ。すぐ手術すればいいのに嫌がって、やっと説得したんだがもう普通の病院では手遅れだ」
「それは気の毒だな」
「そこでお前に手術してもらいたい」
「え?」
「頼むよ、金なら払う」
「うちは産婦人科だぞ?」
「頼むよ」
【解説】
産婦人科に行っていることから腹部の腫瘍というのは「胎児」のことであろう。
中絶できる期間(妊娠21週目までだったか……?)をすぎてしまった。
特別に手術をやってくれる可能性の高い友人に頼んだのである。
それにしても胎児を腫瘍扱いとは・・・信じられない発言ではある。