発明家の老人がとある機械を作った。
世界を平等にする機械だ。
これを使えば全世界の人間が
使った人と同じだけの能力になってしまう。
馬鹿が使えば全人類が馬鹿に
天才が使えば全人類が天才になる。
ただし、そんなことをしては
世界がおかしくなってしまう。
それも博士はわかっていた。
その機械は、回路の一部を変えれば
世界がもとにもどるようにしてあったのだった。
博士には孫がいた。
孫は博士と違い馬鹿だった。
いつも先生にしかられたり
友達にからかわれたりしてうんざりしていた。
そんなとき、博士から機械の話を聞いた。
三日間たったら元に戻すという条件で
孫は機械を使わせてもらえた。
三日間は孫にとって天国だった。
何をやってもみんなが同じレベルなのだ。
三日たって約束通り
博士は世界を元に戻すことにした。
【解説】
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