【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】都市伝説

森の中を裸足で歩く少女。

 

お姉ちゃんとはぐれてしまった。

 

「お姉ちゃん、どこ?」

 

返事は無く、空しく声だけが響く。

 

森を歩いていると
お地蔵さんが並んでいた。

 

ひとつだけ真新しいお地蔵さんがあった。

 

その横で休もう。

 

そう休んでいたら
猫が寄ってきた。

 

大きな猫だ。

 

猫を少し構っていたら
いつの間にか眠ってしまった。

 

どれくらいたっただろうか。

 

辺りは暗くなってしまった。

 

その時、お姉ちゃんが
迎えに来てくれた。

 

お姉ちゃんの隣にはあの猫がいた。

 

どうやらあの猫が
お姉ちゃんに教えてくれたみたいだ。

 

でも何故かお姉ちゃんの様子が変だ…。

 

「お姉ちゃん?」

 

翌日の新聞にこう載っていた。

 

5月X日 誘拐されていた。


少女残虐死体となり森の中で発見。

 

 

【解説】

 

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【意味怖】崖

僕は君を許さない。

 

君は裏切り者。

 

僕というものがありながら、浮気をした。

 

知っているんだ、
あの男と会っていたこと。

 

何を考えていたのか、何をしたのか、僕は知らない。

 

でも裏切りは罪、罰は絶対だ。

 

僕がどれだけ君を好きか、
君を愛しているか、
夜通し囁いたのに。

 

罰は絶対だ。

 

僕は君とこの場所にいる。

 

少し危険な所が良い、と君は言った。

 

こんな切り立った崖の何が、
君の心を捉えたのか…

 

僕はついぞわからなかった。

 

そっと実行しよう。

 

痛みを与えるのは本意じゃない。

 

数瞬後にどれほどの痛みが
君を打ちのめすかわからないけれど。

 

それは僕のせいじゃない…君の罪のせい。

 

「残念。曇りだね」

 

君が呟く。

 

晴れてたら綺麗なのに、
と軽くうつむいた。

 

「そうだね」

 

僕は答える。

 

しかし脳を経由しない、
脊椎反射の相槌。

 

「あのね、わたしね…」

 

君は突然表情を変えた。

 

真剣な眼差しが僕の網膜を焼いた。

 

何を言うつもりだろう?

 

別れ?

 

その思考が大脳皮質を焦がす。

 

ダメだ、言わせてはダメだ。

 

「いざとなると怖いな…」

 

惑い、僕を外れる視線。

 

それをきっかけに、僕は動く。

 

半歩、一歩。

 

君を挟んで崖に向かう。

 

「友達にも相談してね、決めたの」

 

もう君の言葉は僕の鼓膜を震えさせるだけ。

 

脳はただ一つのことに集中しはじめていた。

 

そっと、そっと押そう。

 

君を永遠に僕のものにするために。

 

せめて散りゆく様を見ないように、
うつむいて…押そう。

 

「わたしと…」

 

半歩…逝け!

 

「結婚して!」

 

『何?』

 

足がもつれた。

 

予想外の言葉に。

 

刹那、僕は虚空に投げ出された。

 

 

【解説】

 

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