ある村にまどかちゃんという女の子がいた。
彼女には悩みがあった。
九兵衛というストーカーがしつこく付き纏って
執拗に契約を迫って来るのだ。
そんな九兵衛の嫌がらせでストレスが溜まったからだろうか、
遂に夢の中にまで九兵衛が現れた。
まどかちゃんは耐え切れなくなり周囲に
「九兵衛なんて死んでしまえばいい」
とこぼした。
翌日、九兵衛は惨殺体で見つかった。
まどかちゃんは前日の夢を予知夢だと思い、
自分は魔法少女で
自分の夢の中に現れた人物は死んでしまう魔法が使えると
周囲に言い触らした。
「マミさんは夢に出たから死ぬよ」
マミさんは首無し遺体となって見つかった。
「さやかちゃんは夢に出たから死ぬよ」
さやかちゃんは歩道橋から落ちて死んだ。
「あんこちゃんは夢に出たから死ぬよ」
あんこちゃんは爆発して死んだ。
「パパは夢に出たから死ぬよ」
パパは首を吊って死んだ。
「ほむらちゃんは夢に出たから死ぬよ」
ほむらちゃんは死ななかった。
いつになっても死ななかった。
その後もまどかちゃんの夢には人が次々と現れたが
死ぬことはなかった。
村の皆はまどかちゃんをペテン師扱いして、
村から追い出してしまった。
まどかちゃん「こんなの絶対おかしいよ」
まどかちゃんの魔法はもう使えない。
【解説】
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