【意味怖】踏み切り

これは祖母に聞いた話です。

祖母の友達は、
踏み切りの斜め前の一軒家に住んでいました。

その踏み切りは、
事故や自殺が多々あったそうです。

これからお話するのは、
祖母の友人（以後Aさんとします）の話です。

ある日Aさんが居間でテレビを見ていたら、
突然『ドンッ！』と大きな音がした。

何事かと外に出てみると、
どうやら女子高生が飛び込み自殺をしたらしい。

目撃した人がいたので話を聞いた。

目撃者「踏み切りが閉まって、
しばらくすると横に居た女子高生が遮断機をくぐって線路に立ち
そのあとすぐ電車が来た」

Aさん「じゃあ今の大きな音は
その女子高生が電車にぶつかった音だったんですね」

と言ったら

目撃者「急な事であまり覚えてませんが
音はそんなにしていないと思います」

と答えたらしい。

でもその時、
Aさんはあまり気にしてなかったそうです。

その後、遺体を回収する人達（警察？）が来て、
回収作業開始するので
終了のお知らせに行くまで家から出ない様にと言われた。

とりあえずAさんは、
家に戻り報告を待つ事にした。

家に戻るとテレビが付いている。

慌てて出て行ったので
消し忘れた事を思い出した。

しかし、テレビは砂あらしだった。

【おかしいな…出る前はちゃんと付いてたのに】

と思いながらも色々いじってみたが
一向に画面は砂あらしのまま。

【アンテナかな…】

と思ったが今は外に出れない。

仕方なくテレビを消し、
掃除等をしながらしばらく回収作業が終了するのを待つ事にした。

数時間後、

「回収作業が終わりました」

と訪問に来た。

Aさんは

「ご苦労様でした」

と言い掛けたとき
回収作業をして居た人が言った。

「ただどうしても腕だけ見つからず、
明日また捜索するのでご了承下さい」

と言った。

Aさんは、ふと思った。

【あ～それでか…】

と。

後日談、腕はちゃんと見つかったらしい。

Aさんは今もその家に住んでいる。

Aさんは祖母に

「踏み切りの近くは何があるか分からないわ」

と笑いながら話していたらしい。

【解説】

【意味怖】親指探し

これは、自分の友達の友達のお父さん（菅原さん）の話です！

菅原さんは、
マグロ拾い（電車に引かれた人の散らばった身体を集める仕事）の
仕事をしていた。

ある日、電車に1人の少女が引かれた！

少女の身体はバラバラになり
この日も菅原さんは、現場に呼ばれ、
身体の一つ一つを集めていた。

頭、胴体、足、手、全てを集め終え、
ひと息つこうとした時、
少女の手の親指が無い事に気づいた！

菅原さんは、
必死に探したがどこにもない。

その日は、仕事をきりあげ、翌日探す事にした。

しかし次の日も次の日も親指は見つからなかった。

これだけ探して見つからないのは、
初めての事だったので、
気になってあまり眠る事ができなかった。

そして見つからないまま4日が経った。

その日の夜の事だ！

二階で寝ていた、菅原さんは、ふと目が覚めた。

隣では奥さんが寝ている！

トイレに行こうと思い、起き上がったとき、
寝室のすみっこに人がいるのに気づいた。

ビックリして奥さんを起こそうとしたがなぜか起きない。

そうしているうちに、
その人が近寄ってきて話かけてきた。

よく見るとどこかで見たことがあるような少女だ。

少女は言った、私の親指探して。

その時、あの少女だと初めて気づいた。

少女は、さらにこう言った。

私の親指はこの家のどこかにあるよ、と言った。

見つけたら、
皿に親指をのせて塩で親指が隠れるくらい山盛りにして、
「僧文是」と言うお寺に持って言って下さい、と。

見つからなかった時は、
あなたの親指もらいます、と。

この事は、誰にも話さない事、と。

正直、あるわけが無いと思った。

半信半疑で家中を探すと
本当に見つかってしまった。

ビックリはしたが、安堵もした。

少女に言われた通り、
皿にのせ塩を山盛りにし、
僧文是というお寺を探し持っていった。

全てが終わってからこの事を奥さんと娘に話をした。

もちろん信じる訳がない。

その時は…

翌日から奥さんの顔色がよくない事に気づいた。

なにかあったのか聞いても何も言わない。

そして数日後、
いつもの明るい奥さんに戻った。

しかし今度は、娘の顔色が悪い、
こちらも何も話してくれない……

その数日後、娘の親指がなくなっていた。

【解説】