「少子化」「人口減少」に伴い禁じられていた
有機体の人造人間の製作が認められる様になった時代。
「教授!またあの子です」
研究所で作られた人造人間が
いずれも問題児ばかりで研究所の人々を悩ませていた。
我侭・凶暴・無口・直ぐに悲鳴を挙げるように泣くなどなど・・・・。
これでは里親に引き取ってはもらえない・・・・。
優しく思慮深く気丈な子供を里親は求めるのだ。
ところが海外から一人の男が里親候補としてやってきた。
「アナタガタノ、ウミダシタ、コドモタチハ、ジツニカワイラシイ
ゼヒトモ、カイタイ・・・・・・」
これを影で聞いていた人造人間たちは
『誰が引き取られるのか?』とひそひそ話し合っていたが
なんと全員が引き取られることになった。
喜ぶ子供たちを乗せて
何台もの高級な車が研究所を出て行った。
「よかったですね」
「しかし性格面で改良の余地が・・・・」
「ああいう人もいますから、
性質がいい子だとかえって可哀想ですよ」
「そうだな」
【解説】
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