【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】手紙

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これは服役中のある男が、
出所直前に妻に送った手紙です。

 

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君のえがおに

 

いつの間にかひかれていった

 

絵に描きたくなるほど

 

桜の花がにあう君

 

ずっとここにいるわけいかない

 

あのころに戻れるならば

 

また旅をしに行こう

 

くたくたになったって

 

さんさくしに行こう

 

何でもないはなしに華をさかせ

 

手に手を取りあって

 

ひとつになっていこう

 

エンディングにはさせない

 

どんなに道がけわしくとも

 

おまえにだけ愛をささぐ

 


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男は数週間後出所し妻との再会を果たすが、
その数ヵ月後に不慮の事故で妻を亡くしてしまいます。

 

服役前に娘を失っていた男は
とうとう独りぼっちになってしまいました。

 


今日も娘の墓前に手を合わせ
仕事に向かう男なのでした。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手紙の一番下に

『一』とある。

 

これは漢数字の一であり、

「にのまえ」。

 

つまり、「に」の前を読んでいくと。

 

「お間(ま)絵(え)がころしたしし手(て)つグなえ」

 

つまり、

「お前が殺した、死して償え」

となる。

 

 

この弾性が服役中なのは、

娘を殺した罪によるものだろう。

 

しかし、男は無実。

 

本当は妻が娘を殺したことを知っていた男は、

復讐の機会を伺っていた。

 

娘の仇と自分を陥れたことへの復讐を。

 

この手紙は

実は妻ではなく、殺された娘に当てたもの。

 

だから、所々ひらがなになっている。

 

最後に『娘の墓前』と書かれているのは、

妻の墓はないということ。

 

語り手が妻を殺し、

墓を作らなかったから。