あの日、
お姉ちゃんは私をかばって真っ赤になったの。
良かったわ、
なんて微笑うから。
良いわけないよ、
お姉ちゃんがいたいじゃない
て言ったら。
そうね、悲しいわ
って言うの。
だから、
泣きたくなるのを我慢して微笑って言ったの。
すぐ行くわ。
そしたら今度はずっと一緒にいるからね。って。
私の大好きなお姉ちゃん。
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「また笑ったわ。植物状態になってもう20年ね…」
「そろそろ楽にしてあげようか」
「そうね、でも寂しいわ」
「でもやっとお姉ちゃんのところに行けるんだ」
「それもそうね、長く引き留めちゃったかしら」
【解説】
姉が妹の語り手をかばって死んでしまった。
っそいて、語り手は後追い自殺をしたが、
失敗して植物状態になってしまった。
そして、両親が延命を希望したため、
まだ死んだ姉の元には行けていないが、
そろそろ姉のところへ迎えそうである。
それにしても、
せっかく姉に助けてもらったのに
その命を投げ出してしまうのは…
実際の姉はそれを見て悲しんだのではないだろうか…