こう見えても、儂は60を越えている。
む?10代の腕白少年にしか見えないって?
違うぞ!
儂は元々、大人の体だったんだぞ!
信じてないな!
よ…よし!なんなら昔話をしてやる!
儂は-----------------何だ?
…思い出せない?思い出せない…!思い出せない…思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない思い出せない--------
--儂は--わしは--
だれじゃ?
こえが---だせん。
まるで---あかごに----たいかした。ようだ。
ても----あしも----からだも----ちのうも----すべてがあかごになったような----
なにもわからない。
ナニモワカラナイ。
NANIMOWAKARANAI。
?---だれが---わしを---かかえてる。
おんなだ。しかも、としをとったような。
もし、わしがふつうだったら、おなじとしだったろう。
だぁれ?
しらないけど、なぜかあんしんできる。
このままねむってもだいじょうぶみたいにあたたかい。
わしは、このおんなをしっている。
そして思い出した。
----I love you-----
そしてゆっくりと、重い瞼を閉ざす。
【解説】
語り手は
年を取るごとに若返っていった。
内容は映画の
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
なので、もし興味があれば、
観てみると面白いかも。