【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】お盆

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ある夏の日。

 

俺は4人家族で暮らしている。

 

父さんは仕事で、
姉さんは友達と遊びに行っている。

 

そう言えば、
町内会の集まりに行くって言ってたな。

 

予定の無い俺は1人で居間でグタグダしていた。

 

夏休みも中間地点に来てしまったが、
未だ夏休みの宿題には手付かず…orz

 

1人で居間のソファーに寝転がりながら、
冷房の効いた部屋でゲームをしていた。

 

『武史、いつまでもゲームしてるんじゃないよ。
宿題は終わったの?』

 

『え……?』

 

『まったく、宿題終わらせてからゲームやりなさい。
ちょっと買い物に行ってくるから』

 

『!!』

 

『ちゃんと戸締まりしておくのよ』

 

『母さんっ!!』

 

『ん、なに?』

 

『行かないで』

 

『はぁ?何を子どもみたいなこと言ってるの。
今日は冷やし中華にしようかしら。
じゃあ、行ってきます』

 

『あ、』

 

そう言うと、
母さんは廊下の奥へと行ってしまった。

 

去年と同じセリフと同じ格好だった。

 


ガチャ

 

『ただいまー。ふぅー、家の中は涼しいやねぇ』

 

そっか、今週は…。

 

『おかえり、母さん』

 

『はぁ?何をゆうとんや?ゲームばしとらんと勉強せえ』

 

蝉の鳴き声が一段とうるさくなってきた。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

母さんは

去年亡くなったが、

お盆ということで幽霊として帰ってきた。

 

最後に帰ってきた人は

一緒に住んでいる…お婆ちゃん。

 

最初に4人家族と言っているし、

町内会の集まりに行くと言っていたのが

この最後のセリフのお婆ちゃんだった。

 

 

母さんが死んだ時と

同じセリフ、同じ格好というのは

当時のことを強く思い出させて

辛く感じてしまう。