僕の名前は、信治。
竹中信治。
今年、ある企業に入社したペラペラの社会人だ。
会社では早速、先輩が大量の仕事を押し付けてくる。
覚悟はしていた…けどここまでとは…
しかし、そんなことを言っていたらこの世界では生きていけない。
今日は運よく仕事が少なかったため、
早く帰宅できそうだ。
最後の書類を確認してもらい、
さっさと支度をして家路に向かった。
最寄りの駅を出ていつもの道を歩く。
空には綺麗な夕日が広がっている。
…ふと、道の横にある公園に目を向けると、
小さい子供たち5、6人が楽しそうにサッカーをしている。
ボールにあまり空気が無いのであろう、
バウンドするたびにドスドスと音がなる。
ん?もう1人木の下に座っている子がいる。
夕日が強すぎてよく見えないが…
一緒に混ぜて遊んでやればいいのになー。
まぁ、ここは俺が出る幕じゃないだろうと思い帰宅。
翌朝
いつものように、
支度をして昨日と一緒の道を歩いていると、
昨日の公園には警察が沢山いた。
【解説】
小さい子どもたちはサッカーをしていたが、
それはサッカーボールではなく、
木の下に座っている子の頭だった。
夕日が強すぎて
その頭がないことに気づかなかった。
人の頭を楽しそうにサッカーのようにして遊ぶとか
本当に恐ろしい…
小さい子の無邪気さによる意味怖は
ちょこちょこ出てくるけれど、
小さい子は
いつからそういうのをやってはいけないとわかるのだろうか?
それが少し気になってしまう。