【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】天使と悪魔

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【天使側の視点】

ある時、私の宿主の人間がこう言った。

 

「人を殺してしまった………………罪を償いたい……」

 

あぁ、殺人だなんて、なんて馬鹿なことを。

 

どうやって償うのか存じませんが、
きっと自首するのでしょう?

 

ちゃんと、罪を償いましょう。

 

隣の悪魔が何か言いたげだったので、
私は彼に言いました。

 

「罪はきちんと償うべきです。
悪魔に耳を貸してはいけません」

 


しばらく悩んだ後、
彼は償うことに決めました。

 

彼に良心が残っていて、本当によかった。

 

 

【悪魔側の視点】

ある時、俺の宿主の人間がこう言った。

 

「………してしまった……自殺して罪を償いたい……」

 

おいおい、自殺だなんて、なんて馬鹿なことを。

 

何をしたのか知らねぇが、
どうせ些細なことだろう?

 

いいよ、罪なんて償わなくたって。

 

天使の野郎が何か言いたげだったんで、
俺はこいつに言ってやった。

 

「別にバレやしねぇよ。天使なんかの言いなりになるなよ?」

 


しばらく悩んだ後、こいつは自殺を選びやがった。

 

ケッ、こんな馬鹿とは付き合ってらんねぇぜ。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

罪を償うことを勧めた天使が、

結果的に宿主を死に追いやってしまった。

 

『彼に良心が残っていて、本当によかった』

と言っていることから、

天使としては宿主の人間が生きようが死のうがどうでも良かった。

 

罪を償うこと。

 

天使はそれだけを望んでいた。

 

それに対し、

悪魔は自殺を止めようとしていたが、

耳を貸してもらえず、結局自殺。

 

結果的に天使は自殺を促したことになり、

悪魔は自殺を止めようとしていたことになる。

 

 

天使の

『きっと自首するのでしょう?』

という言葉が

「自首程度で済ませてしまうのですか?」

と言っているようで恐ろしい。