─僕の彼女は嫉妬深い─
なんとなく他の女の子を見てただけで、
電話帳に女のアドレスがあっただけで、
香水をつけただけでも、
彼女は怒り、嘆き悲しむ。
でも僕は彼女を愛してる。
そんな嫉妬も、時にはイラつくけど、
それは全部、僕の事が好きだからって証拠。
僕以外の男には見向きもしない。
料理はとても上手で、
優しくて愛らしい。
僕の中では完璧な彼女。
僕は幸せな生活を送っていた。
数年後。
僕たちは結婚。
そして子供もできた。
彼女との子だ。
なんて愛しいんだろう。
毎日彼女のお腹に手をあてて、
なでながら声をかけた。
…でも彼女との子は、いなくなった。
流産してしまったのだ。
女の子だったそうだ。
俺は彼女を抱きしめた。
【解説】
彼女は女の子に嫉妬し、
意図的に流産した。
女の子とわかってからの行動だろうから、
これが男の子だったら
きちんと育てていたのだろう。
生まれてきたら
もっとひどい目に合っていただろうから、
悲しいことだけど、
女の子としてもこれで良かったのかもしれない…