俺の名前はA。
今日は暇潰しに友達B、Cと、
あるアクセサリーショップに来ていた。
B「へー。結構種類あるんだな」
C「だな。お、これなんて良いんじゃね?」
みんなそれぞれに、
自分が欲しい物を選び出した。
A(この前お気に入りが切れちゃったからなー。
代わりになるもの探してみるか)
A「おっ」
なかなか良いのがあったので、
試しに着けてみた。
A「ちょっと鎖が長いかなー」
そう言って元の場所に戻した。
A「っ!!」
来た!これだ!
鎖の長さも、
マークもお気に入りと瓜二つだ。
鎖に付けられた四角いタグを見てみると、
[\3900]と少し高かった。
試しに着けてみると、
…物凄く欲しくなった。
買おうか迷い、
財布の中身をチェックした。
A「残り4720円か」
A「ってことは、
明後日にバイト代入るから…」
ブツブツブツ…
B「おい、A!!いつまでブツブツ言ってんだよ!」
キレぎみのBに怒鳴られ、
はっと我に帰った。
あれから10分近く悩んでたみたいだ。
A「わ、悪い」
C「早く行こーぜ。
ここのアクセサリー全部高くて手が出ないよ…」
A「確かにそうだよなー」
B「で、何か欲しいのあったのか?」
A「金が無いからやめとくよ」
そう言って店を後にした。
帰る途中、
空が綺麗だな、と思い、
ふと上を向いた。
チクッ
痛っ。首に何か刺さったみたいだ。
なんだこれ?
A「……」
【解説】
Aはアクセサリーを着けたまま
帰ってしまったことに気付いた。
首に刺さったのはおそらくタグ。
意識せずに盗んだことになってしまったAは
一気に血の気が引いたであろう。
Aはこの後
返しに行ったのかどうかが
気になってしまう。