5、10、15、20、25、30、35…
冷たぃ水が、喉を潤す。
気持ち悪い。
どのくらい、この水を飲めばいい?
私はただ、水を飲み込む。
吐き気をおさえて、飲む、ノム、のむ。
…75、80、85、90、95、100。
「ぁー。寒いなぁ…」
力を振り絞って、そうつぶやいた。
手が凄く冷たくて、
寒くて寒くて凍えそう。
目の前には、たくさんの白。
白白白白白白白白白白白……
私ただ、それを見つめてぃた。
「ぁー。これで最後かぁ」
ゆっくり、目を閉じた。
もぅ、体が動かない。
どんなに布団を被っても、
体は冷たかった。
「今まで、幸せだった」
ふと、零した言葉。
私はそのまま眠った。
【解説】
語り手は薬を5錠ずつ大量に飲み、自殺した。
眠ったように死ねるのは幸せなのかもしれないが、
自殺すること自体が悲しい…。