【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】希望を与えた

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某所に手のつけられない荒くれの死刑囚がいて、
看守達もほとほと手を焼いていた。

 

そこで、神父様が呼ばれた。

 

その神父様、なかなか良く出来た人で、
彼と独房で会う時に、
聖書の中に小さな紙切れをしのばせていた。

 

最初は、

『声を出すな。お前を救う作戦がたっている』

とか言う感じで。


彼はそれを見て、神父はグルだと思って、
自分のボスが助けてくれると確信していた。

 

会う度にメモが増えていった。

 

『作戦は順調』とか、『もうすぐだ』とか。

 

そして、最後の日に渡されたメモにはこう書いてあった。

 

『作戦決行は、最後の瞬間』

 

彼にとってこの世で最後の日。

 

最後の夕食を食べ、
神父に最後の祈りを聞いてもらい、
看守に引き連れられて電気椅子に向かい、
最後に顔の前にカバーがかけられる瞬間まで、
彼は笑顔だった。

 

彼の死後、

 

「一体、荒くれだった彼を、
どうやって大人しくさせたのか」

 

と問われた神父は、
その看守に答えました。

 

「私は彼に『希望』を与えたんです」

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死刑囚は最後まで神父の嘘を信じたため、

最後まで笑顔だった。

 

作戦決行は最後の瞬間。

 

つまり、死刑が執行されたとき。

 

『希望』という嘘を与えたため、

死刑囚は笑顔のまま死んでいった。

 

 

手段はどうであれ、

希望を持ちながら最後まで笑顔でいれたのであれば、

死刑囚は幸せのまま死ねたと言えるかもしれない。