あるカップルは幸せに生活していた。
しかし、
その幸せは長くは続かなかった。
女が死んでしまったのだ。
男は悲しんだ。
酒に溺れ、生活は崩壊した。
そんな日々が3年続き
男が廃人寸前までいったとき
1人の老婆が現れた。
「…誰だ?」
「あなたを救いに来ました」
「…?」
すると老婆は赤いスイッチを男に手渡した。
「タイムスイッチです。
一度だけあなたの好きな時に戻れます。
もちろん記憶は当時の記憶に戻ります」
「じゃあ」
カチっと言う音と同時に
スイッチは消滅し
彼はその場から消えた。
「ご飯何食べよっか?」
と女の声。
「そうだな、麻婆豆腐は?」
と男の声。
それを老婆は笑いながら見ていた。
「これで12回目だなぁ」
【解説】
何回時間を巻き戻しても
記憶も戻ってしまうため未来を変えることができず、
彼女は死んでしまい、すでに12回目。
老婆がやめるまで続くのだろうけど、
何がそんなに面白いのだろうか?
老婆が笑いながら12回も見ているのが恐ろしい…。