【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】犯人

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いつも通り仕事を終えた私は
電車のホームで帰りの電車を待っていた。

 

電車のくる音がしたので、
少し前に出た。

 

そのとき、急に後ろから突き押された。

 

ギリギリで近くの人に掴まる事ができて、助かった。

 

掴まられた人は、
私を酔っ払いだと思ったらしく、
危なかったですね、と言っていた。

 

しかし誰かが私の背中を押したのだ。

 

辺りを見回すと小柄な怪しい男がいた。

 

押された背中の位置等もピッタリな身長だったので、
その男を捕まえて、人気のない公園に連れ込んだ。

 

私「おい!何故私を押したんだ!?」

 

男「何の事ですか?」

 

私はその男に見覚えがなく、
そこもまた恐ろしかった。

 

私「何故私を殺そうとしたんだ!
とぼけるつもりか?」

 

私は男を強く掴み、脅した。

 

すると相手は白状した。

 

やはり私を殺そうとしたらしい。

 

私「お前は何故私を殺したいんだ!」

 

男「ある人に頼まれたからですよ。」

 

私「人に頼まれれば何でもするのか?」

 

男「しかし、2人に頼まれたのです。
違う場所で全く関係のないだろうと思われる人に」

 

私はその2人の名前と住所を聞いたが
やはり知らない名前だった。

 

私は次の日、その2人を訪ねた。

 

すると2人はそれぞれ同じ答えをした。

 

それは、
その2人も別の人に殺しを依頼されていたらしい。

 

しかも2人に。

 

しかもその依頼してきた2人は
やはりそれぞれ関係の無い人物らしく、
場所も時間も違う時に依頼してきたらしい。

 

探すべき人が4人に増えたので、メモをし、
次の日にその4人を探した。

 

しかしその4人もそれぞれ会いに行ったが、
答えは前者と同じだった。

 

今だに私は私を殺そうとしている犯人を見つけていない。

 

メモ帳は8冊も、
人の名前と住所で埋まっている。

 

しかし、
全ての人が私を殺そうとしている事は
おぼろげながら分かった。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

犯人がねずみ算式に増えていった結果、

語り手はほぼ国民の全員に依頼されている状況となってしまった。

 

もしかしたら、

真犯人は一人なのかもしれないが、

ねずみ算式に犯人が増えていくのは恐ろしいものがある…。

 

 

ただ、一番恐ろしいのは

そういう人たち全員に会いに行く語り手のような気もする。

 

メモ帳は8冊にもなるほど人の名前を書き込んだのに

それら全員に会いに行くなんて

ものすごい行動力である。

 

その行動力を見習いたいところもあるが、

一体どのくらい時間をかけて会いに行ったのだろうか…?

 

無理やり押しかけて嫌がる人もいただろうに、

全員から名前を聞き出したとか

語り手の執念は恐ろしい…