少女は両親を早くに亡くし、
お爺ちゃんと一緒に2人で暮らしていました。
ある日突然、
お爺ちゃんの具合が悪くなり、
救急車で搬送されました。
どうやらお爺ちゃんの容体は悪いようで、
回復の見込みが無いのも見て取れます。
お爺ちゃんは、
付き添ってくれている、
カナちゃんに言いました。
『お爺ちゃんが死んだら、悲しんでくれる?』
カナちゃんは言いました。
『やだ』
お爺ちゃんは言います。
『お爺ちゃんが、死んだら、悲しんでくれるよね?』
カナちゃんは言います。
『い、や、だ』
こと切れる寸前、
最後の力を振り絞ってお爺ちゃんは言いました。
『お、お爺ちゃんが、死ん、だら、悲しんでくれないかな』
カナちゃんは、病院内なのに、大きな声で言いました。
『ぜったい、やだっ』
心電図の画面は一本の線になりました。
今日もカナちゃんは親戚の伯母さんと仲良く暮らしています。
【解説】
下記の記事のアレンジ版。
お爺ちゃんは純粋に悲しんでほしくて
言った言葉なのだろう。
しかし、カナちゃんはそれを否定。
カナちゃんは
「悲しんでくれる?」
を
「カナ死んでくれる?」
と受け取っていたのだろうか?
それとも純粋に
「お爺ちゃんが死ぬことで悲しむなんて嫌!
私は笑顔で楽しく生きていきたいの!」
という意味だったのだろうか?
純粋に悲しんでほしいと思っていたお爺ちゃんからすると
悲しい最後だったと言えそうである…。