もうどれだけ歩いたかな……
見渡す限り砂の大地……
まるで見えない壁でもあるかのように、
街やオアシスに辿り着くことはない……
それに時々、天変地異が起こる……
『グラッ、ザザザザザ…』
来た……
突然天地がひっくり返ったような振動が起こり、
足元の砂が底無しの流砂に変わる……
逃れる術もなく、
足を取られ腰が沈みもがく腕も虚しく落ちていく……
目が覚めると、そこはまた砂漠の広がる大地……
いつになったらここから出られるのだろうか……
【解説】
砂時計の中に閉じ込められたお話。
砂はどんどん増えていくし、
ひっくり返されることもある砂時計。
そんな中に閉じ込められたら、
本当に恐ろしい…。