【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】閉店の理由

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私にはよく通うラーメン屋がある。

 

味はさほど美味しいわけではないが、
店主のおじさんと親しくなったため何となく鞍替えもできず、
ガラガラの店に足しげく通い続けているのだ。

 

先日行ったとき、
なんだかいつもより店内が広くなった気がしたのだが、
すぐにバイトの娘がいなくなったのだと気づいた。

 

「おじさん、あの元気のよかったバイトの娘、辞めちゃったの?」

 

「ああ、店もこんな状況だしねえ…首を切るしかなかったんだよ」

 

「そっかぁ…かわいかったのに、残念だね(笑)」

 

元々この店にはおじさん以外に3人ほどバイトがいたのだが、
これでみんないなくなってしまった。

 

そういえば客が減り始めたの、
その頃からじゃなかったかなぁ。

 

「スープの味が変わった」

 

とか言っていた気がする。

 

翌々日、再び店を訪れると、
相変わらずおじさんが1人でスープを作っていた。

 

仕込みで何かしくじったのだろうか、
左手が包帯でぐるぐる巻きにされている。

 

「おじさん、腕どうしたの?大丈夫?」

 

「あぁ、大丈夫。
それよりお客さん、
やっぱりうちももう閉め時みたいだ」

 

やはりな、と思ったが、
一応馴染みのよしみで理由を聞いてみる。

 

「スープのね、
ダシを仕入れることができなくなりそうなんだ。
うちのは他の店のとはちょっと違ってるから」

 

「そうなんだ、残念だね」

 

「ま、私の体にも限界があるからね」

 

おじさんは笑う。

 

私もつられて笑い、
もう飲めなくなるかもしれないスープをすする。

 

気のせいか、
一昨日のものよりも味が細い、
年取った鶏からダシを取ったような味がした。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

店主は人骨でダシを取ったスープを飲ませていた。

 

バイトの娘は文字通り「首」を切られ

ダシとして使われていた。

 

もちろん、他のバイトたちも。

 

材料となるバイトが尽き、

店主は自分の腕を切り落としてダシを取り始めた。

 

『私の体にも限界がある』

というのは、ダシを取る部分には限界があるということ。

 

 

バイトの娘たちをダシにしたのも恐ろしいが、

知らずにそれを飲まされた常連たちもたまったものではない。

 

でも、これと似たような事件を聞いたことがあるような…。