最近予告殺人による連続殺人が起こっている…
俺の所にも予告状が来た…
「明日、エリコを殺しに行きます。」
…俺は男だ。
当然エリコという名前ではない…
俺は一人暮らしだし、彼女もいない。
何かの間違いだろうと無視しておいた…
ところが翌日、俺は何者かに殺された…
…な…んで…俺、エリコじゃ…無い…の…に……
俺は死んだ…
自分の死に、納得がいかなかったのだろう…
気付くと俺は幽霊になっていた…
俺は両親のいる実家に向かった…
まだ俺が死んだ事を知らない両親はリビングでくつろいでいた…
父は家に来た郵便物を見て首をひねっていた…
父が見ていたのは予告状だった…
「二日後、エリオットを殺しに行きます」
と書かれていた…
…どういう事だ?
両親は日本人で、この家には両親しか住んで無いぞ…
…ん?
まてよ…
そうか!そういう事か!
予告状の意味を理解した俺は納得して成仏した。
【解説】
お母さんの名前はエリ
語り手はエリの子供だからエリコ、
エリオットはエリの夫であり、語り手のお父さん。
つまり、次に殺されるのはお父さんである。
にも関わらず、成仏してしまった語り手。
元々心残りは予告状の意味が気になっていたからだろうけど、
父親が殺されることに関しては何も思っていなそうなのが恐ろしい…。