今日は彼の家で友人の誕生日会。
準備の為に私は早めに彼の家に向かった。
ピンポーン・・・
出ない。
買い物にでも行ってるのかと思いながら、
ドアノブに手をかけた。
カチャ・・・
開いてる。
鍵もかけずに行っちゃったのかな。
「入るよー」
声をかけながら家に上がった。
リビングに向かうと
彼がよだれを垂らしながらソファに横になっていた。
しかもパーティー用のジュース先に開けちゃってるし！もう！
少し怒りながら肩を揺すり名前を呼んだ。
しかし起きない。
仕方ないので彼の手をひっぱり無理やり起こそうと・・・
あれ・・冷たい。
まさかと思い、彼の顔、首、おなか、足・・・
肌という肌を触った。
そして胸に耳を当てた。
涙が溢れてきた。
嘘だ！嘘だ！と言い聞かせながら救急車を呼んだ。
動揺して、泣きじゃくってパニック状態。
救急車を待ってる間、
落ち着かなくて友人に電話をした。
「助けて・・・彼が・・・彼が・・・」
「どうしたの？なんかあったの!?」
「彼の家に来たら、彼が・・」
「えっ？あんたは大丈夫なの？」
「まだ落ち着かない・・・」
「そうよね・・・彼は何で殺されたの？
警察は呼んだの？」
「わからない・・・
でも警察は呼んでないけど救急車は呼んで
今待ってるところ・・・」
「そっか分かった。
なんか飲み物飲んで落ち着きな」
「うん・・・ありがと」
ピンポーン
「あっ救急車きたみたい。また連絡する」
「分かった気をつけてね」
「ありがと」
私は急いで玄関に向かった。
担架をもった救急隊が入ってきて
状況を泣きながら説明していた。
そして彼を担架に乗せて運び出されるとき
「では彼女さんも一緒に病院へ」
と言われ、
気持ちを落ち着かせるために
彼の飲み残したジュースを飲み干した。
あっ。
【解説】
彼は殺されたことが確定したわけではないのに、
「彼は何で殺されたの？
警察は呼んだの？」
と言っている友人だ犯人。
飲み物の中に毒を入れていたため、
語り手のことも殺すために
「なんか飲み物飲んで落ち着きな」
と言っている。
そして、実際に毒入りのジュースを飲んでしまったため語り手は…
