私と友人は2人でアフリカに旅行に来ている。
ある日出歩いているうちに道に迷ってしまった。
迷ったあげくたどり着いたのは小さな村だった。
私たちに気づいた村人がいたが、
こちらが話しかけるより先に、
すぐに村の中央にある大きな家に向かってしまった。
しばらくしてその大きな家から、
裕福な格好をした老人が出てきた。
おそらく村長だろう。
私はこの国の言葉はわからないが、
友人はわかるので、会話は友人にまかせた。
友人「近くのバス停まで行くにはもう遅いから、
今日は泊まって行けだって」
私「本当?助かる~」
友人「この村に来た日本人は、
私たちがはじめてらしいよ」
私「へぇー」
私たちは村長の家に入った。
小さな村に似合わず、
高価そうな飾り物がたくさんある。
考えてみれば、
周りの村人も生活には困ってなさそうな外見だった。
家の中には鳥かごに飼われた鳥がいた。
私が指差すと、村長が話始めた。
友人「オウムらしいよ。
親もいたんだけど、死んで今はこの子だけみたい」
するとオウムがしゃべり始めた。
「こんにちは、こんにちは」
私「『こんにちは』だって。ちゃんとしゃべるんだね」
友人「…」
【解説】
オウムが
『こんにちは』
としゃべっていることから、
前にも日本人はこの村に訪れている。
村全体が潤っていることから、
人身売買や臓器売買が行われている。
友人はそれに気づき
絶句している。
早くここから逃げなければ!!