『こいつ起きてる?』
「起きて無いだろ」
『起きてたらどうする?』
「だから、おきてねぇよ」
『起きてたら、仮定だよ』
「そりゃ、やるしかないだろ」
『殺す?』
「そうだよ」
『起きてるかもよ』
「なんでそう思うんだ?」
『勘だよ』
「じゃあ確かめるか?」
『どうやって?』
「くすぐってみるとか?」
『本当に寝てたのを起こすことになるかも』
「じゃあどうする?」
『だからわざとこんな会話してんだろ』
「あぁ、なるほど。怯えるようすもないし、ねてんだろ」
『いや、起きてる。
さっきから俺が喋る度に息止めてるから。
貰うものも貰ったし
殺すしかないな』
グサッ
【解説】
傍観者や犯人の視点で考えたら普通に読めるが、
被害者側で想像すると本当に恐ろしい出来事である。
「早くいなくなってほしい…」
って思って息も止めたりしていたんだろうけど…
結局は殺されてしまった。