僕はあるブログを見つけた。
「逆ブログ」というちょっとよくわからないブログ名で
興味を持ち、見てみることにした。
ブログの最初の更新日。
だがそこには1枚の写真が貼ってあるだけ。
その中には小学生くらいの男の子が写っているが
何か変だ。
全身血だらけで倒れている。
思わず目を覆ってしまうような姿だ。
何だこのブログは?
この男の子は生きているのか?
次の日学校から帰ってきてそのブログを見た。
更新されている。
また写真1枚だけで文章はない。
写真に写っているのはまた昨日の男の子だ。
ぐったりしているが
昨日より出血の量が少なくなっている。
よかった生きていたらしい。
次の日もその次の日も写真1枚だけのブログは更新され
僕は毎日チェックしていた。
男の子の状態がだんだんよくなってきている。
ある日ブログの更新が途絶えた。
最後の更新日。
やはり写真1枚だけの更新。
その写真には完全回復したであろう
元気な男の子の写真が写っていた。
それ以来ブログが更新されることはなかった。
【解説】
男の子は殺されるまでの過程を写真に撮られ、
犯人はその過程を逆の順序でブログにアップしていた。
そのため、最初に貼られていた写真は殺されてしまった男の子の写真で、
どんどん回復しているように見せかけて
実は逆の順序で写真を貼っているだけだった。
なので、『逆ブログ』である。
『完全回復』しているように見えるまで
何日分貼ったのだろうか…
『この男の子は生きているのか?』と思うほどであれば、
そんなにすぐには回復しないはず。
しかし、回復に納得できる日数だとしたら、
それほどたくさん写真を撮られたということ…
ちょっと傷をつけて写真を撮る
ちょっと傷をつけて写真を撮る
…この繰り返しは完全に拷問である…
想像するだけで恐ろしい…