【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】花束

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私は言葉が喋れない

 

いつも馬鹿にされて、役立たずで
私に気を留めてくれる人なんて誰一人いなかった

 

家族もいないし、
ひとりぼっちの寂しい人生

 

でも、ある日、
優しい男が現れて喋れなくても落ち込むことはないと言ってくれた

 

喋れなくても、人の役に立ち、
人を幸せにすることは出来るんだよと言ってくれた

 

私は嬉しかった、
こんな私でも人の役に立てるかもしれない

 

ある日、優しい男が花束を、ある人に届けてくれと頼んできた

 

事情があって、
優しい男は花束を届けることができないらしい

 

私は人の役に立てることが嬉しくて快諾した

 

話を詳しく聞くと、
花束を贈る方は国連の偉い方らしい

 

凄い、私が華やかな舞台で花束贈呈の大役を果たせるなんて
私は優しい男から花束を受け取り、翌日のセレモニーに臨んだ

 

大勢の招待客の中から一歩進み出て主賓の方に花束を渡す

 

その時、優しい男が遠くから
微笑みながら私を見つめていることに気がついた

 

生まれて初めて人の役に立てる、
私は興奮し、そして嬉しかった

 

主賓の方も、
花束を渡すと嬉しそうに抱え微笑んでくれた

 

その瞬間、花束が散った…

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『花束を贈る方は国連の偉い方らしい』

語り手が言う優しい男は、

国連の偉い方を殺すために語り手を利用した。

 

花束には爆弾が仕込まれていて、

語り手はテロの片棒を担がされてしまった。

 

 

語り手は

『私は人の役に立てることが嬉しくて快諾した』

ととても嬉しそうなのに…

 

悲しい話である。