【意味怖】意味がわかると怖い話まとめ

【意味怖】意味がわかると怖い話を読んで頭の体操を!捉え方は人それぞれであり、答えは一つであるとは言えません。解説も答えではなく、一つの捉え方。あなたがどう捉えたかを教えていただけると幸いです。


【意味怖】ある旅館

スポンサーリンク

男は知る人ぞ知る旅行ライターだった。

 

男はある旅館を訪ねた。

 

「何年ぶり…いや十何年ぶりか…変わらないな」

 

年老いたおかみは、
ややぶっきらぼうに男を客室へ案内した

 

「名刺を見せようか…
いや、もう少し様子を見よう。」

 

夕方、決して豪華とは言えないが、
手作りの山菜御膳をおかみの娘が運んできた。

 

「まさに『ふるさとの味』ですね」

 

娘は

「もっと前に予約をして下さったら…
大した料理も用意できず申し訳ありませんね」

と無愛想に答えた。

 

「俺がわからないのか?
明日名刺を見せて驚かせてやる。
楽しみにしてろよ」

 

男は微笑んだ。

 

夜、おかみと娘は男の客室に忍び込み、
いつもと同じ要領で
ぐっすり眠っている客人をめった刺しにして殺した。

 

金目の物を取るためにバッグを開けた娘は、
男の名刺を見て真っ青になった。

 

「母さん、これ見て!
私達大変な事しちゃったよ!」

 

母は

「もうお終いだ!これはたたりだ!」

と叫び、旅館に火を放って『一家心中』を図った。

 

 

【解説】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おかみ達が殺した男は息子だった。

 

息子は家を出てから一度も帰省していなかった。

 

 

『十何年ぶり』となれば

さすがに息子でも気づかないものか…

 

しかし、この家族の場合、

客人を殺して盗みをしていることから、

相手が誰なのかを考えるということ自体麻痺していそうである。