俺が高校の頃
いじめられてた奴がいた。
俺もいじめに参加していた。
そいつは黙ってじっと我慢をするだけで
抵抗もなにもしない…そんな奴だった。
そいつは高2の春先に転校していった
以来会うこともなく存在も忘れていた。
時が過ぎてある日のこと
一本の電話が入ってきた。
高校からの友人が自宅で亡くなったらしい。
それからだった。
高校からの友人が次々と不審な死を
とげていったのだ。
そんな時、
俺のもとに一通の手紙が届いた。
差出人は分からず
所々赤黒い染みがある封筒だった。
開けて中の便箋を読もうと開いてみると
宝染保
親多氷
汎設
とだけ書いてあった。
馬鹿らしい。
いたずらかと思い
トイレにいこうと立ち上がり
歩いたその時
俺は崩れ落ちるように倒れた。
倒れた瞬間手紙に赤い字で
ダカラケイコクシタノニ…
と浮かびあがった。
【解説】
宝染保
親多氷
汎設
の一つ一つの文字に入っている文字を見ていく。
宝:上にある「うかんむり」 → ウ
染:左上にある「さんずい」 → シ
保:右上にある「口」 → ロ
親:右にある「見」 → 見
多:タ → タ
氷:左側の部分 →ラ
汎:左側の「さんずい」 → シ
設:右下の「又」 → ヌ
よって、
「ウシロ見タラシヌ」
となる。
『ダカラケイコクシタノニ…』
とか言われても
「後ろ見たら死ぬ」
とかこの先どうやっても生きていけないでしょ…
警告する話ってちょこちょこあるけど、
今回の話の場合
意味をわかったところでどうしようもないことな気がする。
となると、意味がわかっても
どうしようもないということに気づき
絶望したところを見たかったのだろうか…
なんとも嫌な手口である。